『眠れなくなる進化論の話』
ダーウィン、ドーキンズから現代進化学まで全部みせます

Contents


折り込み 進化論マップ

はじめに


第1章
ラマルキズム(ラマルクの進化論)
最初の科学的進化論・誕生と顛末
はじめて「生物は進化する」と主張した博物学者
ラマルク理論の核心はどこにあるか?
「しぼみゆく運命、そして無視という屈辱」

第2章
ダーウィニズム(ダーウィン進化論)
ダーウィンの自然選択への道程
誰であれダーウィンから出発しなくてはならない
“万能の酸”のごときダーウィンの見方
ビーグル号の大航海で生まれた異端的思想
マルサスの『人口論』から自然選択による進化へ
ダーウィンの5つの重要は進化理論

第3章
ダーウィニズム異見
ダーウィニズムに対置するユニーク理論
1 有望な怪物説  将来有望な新しい種が突然現れる
2 反復説と社会ダーウィニズム  個体発生は系統発生をくり返す
3 ルイセンコ学説  政治思想に隷属した遺伝科学
4 今西進化論  生物は“棲み分け”を経て進化する

第4章
現代的総合説はいまどこにいるか?
ダーウィニズムは黄昏から再興へ
ダーウィニズムの黄昏から1世紀
現代的総合を鳥瞰する

第5章
ジェイ・グールドの断続平衡説
機が熟したとき、いっきに進化が起こる
ダーウィン理論に疑問を呈した2人の古生物学者
“跳躍的進化”というグールドの革命的アイディアの行方

第6章
ドーキンズの利己的遺伝子
「利己的遺伝子」は進化を説明する上で重要か
自然選択の議論から登場した「利己的遺伝子」
個体の利益より遺伝子の利益という見方
現代の進化学における利己的遺伝子の位置づけ

第7章
マーギュリスの細胞共生説
生物は「共生」によって進化する
共生説の先駆者たちの苦戦の歴史
共生説を現代に復活させたリン・マーギュリス

コラム■ダーウィンのもうひとつの進化理論
赤の女王仮説 生き残るには進化し続けねばならない

第8章
進化論を数学で支える2つの理論
1 進化ゲーム理論  生物の「表現型」はゲームの産物?
2 分子進化の中立説  進化は「偶然」が駆動する

補遺
「エピジェネティクス」の新世界
ラマルキズムの現代的復活?

第9章
言い遅れた最終章
ダーウィニズムは21世紀の進化科学へ
創造説へのアンチテーゼと無神論の日本人
ネオダーウィニズムからはるかなる自己組織化へ

図解■進化生物学の構造